趣味はモデルハウス巡り

1.モデルハウス巡り

私と向かいの奥さまの共通の趣味、それはモデルハウス巡りです。私は15年前に建売住宅を購入して、今の土地に住んでいますが、この持ち家は以前モデルハウスとして公開されていました。向かいの奥様はとても面倒見の良い人で、移り住んですぐに打ち解け、親しくさせて頂いています。お向かいさんは実は旧家で、何代も前からこの土地に住んでおられる家系です。奥さまの口癖は、

「私も岡崎市で新築注文住宅を建ててみたかったわあ」

代々続いた家に嫁いできた奥さまにとって、新築の家は憧れなのでしょう。私の家がモデルハウスとして公開されていた時、とても羨ましく、うっとりと外から眺めていたそうです。

2.ご近所に次々と現れるモデルハウス群!

私がこちらに移り住んで3年後、近所で土地を持っていたお婆さんが亡くなり、多くの土地が売りに出されました。売地は宅地として分譲、販売され次々に新しい家が建てられていきます。

新築の家は入居前にモデルハウスとして公開されました。

お向かいの奥さまはモデルハウスをうっとりと眺めています。私は奥さまに声をかけました。

「奥さま、モデルハウス、内覧しましょうよ」

「え?持ち家なのに、いいの?」

そして私たちのモデルハウス巡りは始まりました。

3.モデルハウスを巡るメリット

とにかくモデルハウス巡りは楽しいのです。持ち家の人間にもそれは変わりません。新しい収納技術、水回り、斬新な間取りなど見ているだけで、ワクワクしてきます。モデルハウスを公開している会社は持ち家だから、と言って私たちへの対応に差をつけたりはしませんでした。最新の家を見ることで、今住んでいる自分の家に必要なものが見えてきます。3軒目のモデルハウスを見学したあと、お向かいの奥さまはこちらの業者にリフォームを依頼していました。向かいのお家、外観は余り変わりませんが、中身はお洒落な古民家に生まれ変わっています。